専属産業医は兼職して良いのか?「専属!?」

2019.9.2 更新 / 2019.9.2 公開
産業医とスムーズな連絡・共有
専属産業医は兼職して良いのか?

大企業にもなると専属産業医を雇用していることが多い中、専属産業医の先生の兼職が気になるところです。特に、専属産業医ともなると年収もそれ相応に、かつ研究日なども考えないといけません。しかし「専属」はどう考えるのか、お話します。

【専属産業医の兼職】専属 vs. 専任

専属産業医の兼職についてお話する前に、「専属」と「専任」の違いについてお話しましょう。

「専属」とは「その事業場にのみ勤務すること」 をいいます。

「専任」とは「その業務にのみ従事すること」 をいいます。

常時1,000人を超える労働者を使用する事業場では、衛生管理者を4人以上選任します。4人は 「専属」 でないといけませんし、4人のうち少なくとも1人を 「専任」 としなければならないと規定されています。

衛生管理者の専属と専任という考えは、もちろん産業医にも当てはまります。そうなってくると「専属産業医は法律上、兼職ができない!?」なーんてことになってしまいます。

やっぱり気になる専属産業医の兼職。行政はどう判断しているのでしょうか?また現実的に行われている専属産業医の兼職…労働基準監督署は?

平成9年の専属産業医の兼職についての通達!

平成9年の通達」では、元請け事業場にいる専属産業医が、下請事業場の産業保健活動に関して、指導などをした方が、効率的でかつ効果的な可能性があり、それについては認めるという主旨となっています。

あくまでもこの時点でのポイントは、地理的にも密接しており、下請事業も元請事業と業態が似ていてることになります。また対象労働者数は、3,000人を超えないようにということ、通常の業務に支障をきたさない程度にという形で釘をさされています。

【ポイント】

  1. 地理的に密接している
  2. 業態が似ている
  3. 2つの事業場で連絡体制にある
  4. 通常業務に支障をきたさない
  5. 対象人数が3,000人を超えない
平成9年の専属産業医の兼務に関する通達

平成25年の専属産業医の兼職の通達!!

平成9年の通達では、「地理的に密接していること」ということが「曖昧」であったため、この行政解釈をしたのが、「平成25年の通達」になります。

平成25年の専属産業医の兼務に関する通達

これを見てみますと、「事業場間の地理的関係」については、「1時間以内に移動できる場合」として取扱うとしています。

えっ?専属産業医は、他業種の兼職はダメ!?

上記2つの通達から考えれば、基本的に元請と下請の関係にあって効率的かつ効果的な産業保健活動になるから認めているということが前提になっています。しかし多くの専属産業医の場合、研究日を設けることで週3.5日から4日勤務するというパターンが多く存在しています。

この大きな理由として、

  1. 専属とは言え、週5日も実施する業務量や内容がないこと
  2. 産業医の報酬が高いために人件費を圧縮したいこと
  3. 産業医の診療側での臨床能力を維持すること

があり、実質は労働基準監督署に許可をとって承認する形式をとります。大きな産業構造の変化の中で、企業側も承認、産業医側も承認してることを考えれば、今後「専属産業医」のあり方、働き方が変わっていくことでしょう。

↓↓↓ 要チェック

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