過重労働対策を自動化
2022年7月7日 更新 / 2019年11月14日 公開

過重労働時間の計算式わかっていますか?時間外労働の上限規制との関係

過重労働時間の算出方法

人事・労務担当者がよく頭を悩ます問題が、労働者の働く時間の取り扱いです。たとえば給与計算などに利用する所定労働時間と、従業員の健康管理で利用する法定労働時間の違いは一度学んだだけでは理解しづらいもの。

それでは過重労働における残業時間ってどうやって計算したらいいのでしょうか?

働き方改革関連法によって労務管理の義務が増えた過重労働対策。時間外労働に関する上限規制との関係や計算方法を理解しておけば、労働時間に問題はないのかすみやかに確認できます。

今回は過重労働とは具体的にどのような状況を指すのか、また、確認するための計算方法をお伝えします。労働者がより快適に働く環境を作るため、ぜひ役立ててください。

そもそも過重労働とは

まず「過重労働」とはどのような労働を指すのか理解します。 過重労働とは、残業・休日出勤などの時間外労働時間が長く、労働者に身体的・精神的に過度な負担のある状態です。

長い期間にわたる疲労・ストレスの蓄積は、脳や心臓の疾患、精神疾病を招くリスクがあり、大変危険。この過重労働が原因で発症したことによる病死や自死は、一般的に過労死と呼ばれます。

ここ数年、有名企業で立て続けに過労死に該当する案件が表面化し、社会的にも問題視され、企業はこの状況を看過するわけにはいきません。

過重労働として問題になるのは、原則として、法定労働時間・法定休憩時間・法定休日を超える部分です。労働基準法では、法定労働時間・法定休憩時間・法定休日は以下のように定められています。

  • 労働時間/休憩時間を除いて1日8時間以内1週間40時間以内(10人未満規模のサービス業・医療などの一部業種は44時間以内)
  • 休憩時間/労働時間6時間超で45分以上、8時間超で1時間以上
  • 休日/毎週1日以上、または、4週トータルで4日以上

過重労働時間かどうかを確認する計算とは

2019年4月1日より時間外労働の上限規制が設けられ、以下の上限を超えると過重労働になります。これは、たとえ特別の事情があり、臨時的に労使間で合意がある場合でも該当しますので、注意してください。

  • 時間外労働は年間720時間以内
  • 時間外労働と休日労働は月100時間未満、2~6ヶ月平均80時間以内
  • 原則である月45時間を超えることができるのは、年間6ヶ月まで

例えば、1日8時間労働で月間20日営業の場合、1ヶ月の労働時間は160時間、それ以降は残業・時間外になり、超えた分を足して規定の範囲内であれば法律上問題ありません。

過重労働を避けるためには、把握する計算式が重要です。7日間=1週間、1週間で40時間以内が労働時間上限のため、以下のように計算します。

過重労働時間の算出方法

過重労働時間=1ヶ月の総労働時間(所定労働時間+残業時間+休日労働時間)−(計算月の総暦日数/7×40)

この計算式で過重労働時間を確認し、過重労働に当たるかどうか把握します。

過重労働は仕事による負荷を大きくするだけでなく、メンタル不調に陥る可能性が高まります。過重労働者を抽出するだけではなく、メンタル不調になる前に予防することが重要です。以下にて労務管理の観点から正しい法的対応を実務に沿って解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

時間外や休日労働時間が80hを超えると医師との面談が必要になる

長時間労働によって疲労が蓄積し、脳・心臓疾患の発症原因になることを予防するため、長時間労働者に対して、事業者は医師との面談指導を行うことが義務付けられています。この場合、担当した医師は勤務状況・疲労の蓄積状況を把握し、精神面もチェックして必要な指導を行います。

対象となるのは、時間外労働・休日労働が月に80時間を超え疲労の蓄積が認められる者です。この対象の労働者からの申し出により面接指導を実施します。

80時間は法律上の義務対象ですので、職場で定められた基準がある場合、その基準に該当すれば対象になります。

過重労働を理解し従業員の心身の健康管理を行う

過重労働は身体的・精神的に労働者に負担の大きい労働のことです。2019年4月1日の法改正で時間外労働の上限規制が設けられ、これを超えると過重労働となりました。

過重労働時間は「1ヶ月の総労働時間−(計算月の総暦日数/7×40)」で求めます。

また、月に80時間を超える時間外・休日労働は、医師の面談が必要になる場合もあるので、この時間数を意識してください。

従業員が心身ともに健康な状態で働き続けられるよう、労働時間に関して適切な労務管理を行いましょう。

Carelyでは過重労働者を抽出・アラートを出すだけにとどまらず、ストレスチェック・健康診断結果や産業医面談記録を総合的に見ることで、従業員の心身の健康管理を行うことができます。また、個人のメンタル不調を把握するだけでなく、部署や拠点単位での傾向を分析することも可能です。詳しくは以下よりお問い合わせください。

執筆・監修

  • Carely編集部
    この記事を書いた人
    Carely編集部
    「働くひとの健康を世界中に創る」を存在意義(パーパス)に掲げ、日々企業の現場で従業員の健康を守る担当者向けに、実務ノウハウを伝える。Carely編集部の中の人はマーケティング部所属。

お役立ち資料

  1. 健康経営優良法人2023 完全ガイドブック
    「健康経営優良法人2023 完全ガイドブック」の冊子をダウンロードいただけます。
    健康経営
    資料をダウンロードする
  2. 従業員の離職予防のカギは健康データにあり!データを活用した組織改善のノウハウを解説
    本資料では、離職予防につながる健康データの活用方法と担当者が抱える悩みに対する解決方法を知ることが出来ます。
    メンタル / 過重労働
    資料をダウンロードする
  3. IT企業に適した健康管理体制基本ガイド
    IT企業が健康管理体制を構築する上でおさえておきたい、基本となるポイントをお伝えします。
    健康経営
    資料をダウンロードする
  4. ストレスチェックを効果的に行うための集団分析の基本を解説
    さまざまなストレス要因が増加する中、担当者にとって組織のメンタルヘルス不調対策は欠かせないものとなりました。 実際にストレスチェックを効果的に活用し、不調を予防する方法を紹介しています。
    メンタル / 過重労働
    資料をダウンロードする
  5. 健康経営優良法人の攻略ガイド〜調査票の健康管理編〜
    健康経営優良法人取得に向けて、調査票作成という観点で押さえておくことが望ましいポイントをお伝えします。
    健康経営
    資料をダウンロードする
  6. Carelyの活用で健康経営優良法人を攻略する
    認定企業数が増え続けている健康経営優良法人。 変化の激しい現代では、コロナウイルスへの対応項目やSDGsへの取り組み項目など、新しい項目が続々と追加されています。 そんな中、毎年取得し続けなければいけない健康経営優良法人にプレッシャーを感じていませんか? 今回は、健康管理システム「Carely」を使って、健康経営優良法人を効率的に取得する方法をお伝えします。
    健康診断
    資料をダウンロードする
  7. Carelyサービス資料
    健康管理システムCarelyの大企業向けサービス資料です。 Carelyは産業保健スタッフや人事労務の実務担当者の方が抱える、健康診断、ストレスチェック、過重労働等の健康データを一元管理し、効率的に実施する仕組みづくりをサポートします。
    健康管理システム
    資料をダウンロードする
  8. 定期健康診断の事後措置ガイドブック 冊子版(PDF)
    健康診断の義務は、実施よりも"事後措置"の方が重要です。業務効率化を図りながら、ミス・モレのない実務ノウハウを解説します。
    健康診断
    資料をダウンロードする
  9. 健康経営2021 ステップアップ講座
    2020年は健康経営推進担当者にとって波乱の年になりました。今年そして来年以降の健康経営計画の見直しをふまえた、最短で認定取得を目指すステップアップ講座です。
    健康経営
    資料をダウンロードする
  10. 製造業人事担当者向け/お役立ち資料一括ダウンロード
    製造業の人事労務担当者向けに、調査データや健康管理の基本が詰まったお役立ち資料がまとめてダウンロードできます。
    健康管理システム
    資料をダウンロードする
  11. 外資系企業人事担当者向け/お役立ち資料一括ダウンロード
    外資系企業の人事労務担当者向けに、調査データや健康管理の基本が詰まったお役立ち資料がまとめてダウンロードできます。
    健康管理システム
    資料をダウンロードする
  12. 特殊健診は怖くない!有機溶剤編
    初めて特殊健診を管理する保健師・衛生管理者向けに、「有機溶剤予防規則に基づく健康診断」について解説しました。(監修:産業医・労働衛生コンサルタント 山田洋太)
    健康診断
    資料をダウンロードする
  13. 健康診断をペーパレス化。メリットと外部業者の選び方
    まだ紙で管理しますか?延べ200社の健康診断の管理をペーパレス化してきたから分かった、人事労務・保健師の業務を効率化するコツと運用法を解説します。
    健康診断
    資料をダウンロードする
  14. 働き方改革の新しい義務『健康情報管理規程』の策定マニュアル
    厚労省から公表されているサンプルでは分かりづらい、という人事の方へ。ハンザツな規程作成が5ステップで完了します。
    法律 / ガイドライン
    資料をダウンロードする
  15. 集団分析の社内報告マニュアル
    ストレスチェック担当者が、上司・経営者から評価を得るために。厚労省の判定図の正しい読み方から社内報告の方法を産業医視点で解説します。
    メンタル / 過重労働
    資料をダウンロードする
  16. ベテラン人事こそ失敗する、休復職者対応5つの落とし穴
    「スムーズに復職は、休職前の準備は大事」 人事の工数を最小限におさえる休復職対応を、保健師が解説します。
    産業医
    資料をダウンロードする
  17. 先回りメンタルヘルス対策
    -IT企業編-
    クリエイティブ職が多いIT企業だからこそ注意が必要なメンタルヘルスの予防と対策。心の問題以外にも焦点をあてて解説します。
    健康診断
    資料をダウンロードする
  18. 見逃し配信 / プレ健康経営サミット
    「従業員の健康を第一にする」というのは、実は健康経営ではありません。企業の事業戦略に基づいた、「本質的な健康経営」を紐解きます。
    健康経営
    資料をダウンロードする
  19. 健康管理のデジタル化に、失敗する理由と成功した事例
    2020年春、新型コロナウイルスの流行によりテレワークが余儀なくされました。これまでのアナログな健康管理では、従業員の健康を守ることが難しくなりました。健康労務をペーパレス化して法令遵守を徹底するための企業事例を解説しました。
    健康経営
    資料をダウンロードする
  20. 従業員50人からはじめる健康管理の法令遵守
    どこまで健康管理業務を徹底すれば、法令遵守になるんでしょうか?労務管理の義務が増える従業員50人を超える”前”から読んでおきたい入門ガイドを産業医が書き下ろしました。
    法律 / ガイドライン
    資料をダウンロードする