産業医を新規選任する場合の基準は2つしかない

2020年5月18日 更新 / 2019年9月18日 公開
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産業医を新規選任する場合の基準は2つしかない

「産業医を新規で選任したいのですが、どのような基準で選べばよいのか?」

「優秀な産業医とはどんなひとですか?」

弊社では人事労務担当者の方から、そのような質問をよく頂きます。そんなときに、弊社がお答えしている情報をお届けします。

御社ではなぜ、産業医を選任しなければならないのか?

新規で産業医を選任する経験がある人事労務担当者は、実際そう多くないのではないかと思います。そうなってくると、産業医がどんな仕事をしてくれるのか、産業医がどんな価値を会社にもたらしてくれるのかに関する知識が持っていないため、選ぶ基準が定まらないというケースが散見されます。

ただ、この「産業医を選ぶ基準を定める」ということは、「御社がなぜ、産業医を選任しなければならないのか?」を明らかにすることとイコールであるということを、いの一番にご理解いただくことがオススメです。御社で抱えているニーズを解決してくれる産業医が、御社にフィットした優秀な産業医ということに他ならないのです。

企業が産業医を検討し始める機会としては、下記のような理由が多いです。

  • 従業員が50名を超え、産業医選任義務の法令を遵守するため
  • メンタル不調の従業員が発生し、その対応を行うため
  • 過重労働対象者が多く、そのケアが必要だから
  • 休職や退職関連で従業員と実際にもめているから
  • 健康不安のある従業員が多く、会社として健康管理に力を入れたいから

産業医の検討を始めるファーストステップとして、御社の今の現状を振り返ってみることから始めてみましょう。

※産業医が通常行う法定業務は『産業医にお願いする法定業務はこれだ!』で解説をしています。

産業医の新規選任で一般的に言われている5つの基準

多くの産業医紹介会社や個人産業医事務所のホームページ、人事労務担当者の苦情を見ていると、「優秀な産業医」とは以下の5つの基準を満たす産業医であるという記載が多いです。

  1. 会社に来てもらえる(職場巡視を含めて)
  2. 事業内容や事業フェーズへの理解がある
  3. コミュニケーションが取れる(従業員との面談や人事労務担当者との連携など)
  4. 長期的な契約をしてもらえる
  5. 明るくて人柄がよい

上記の1と2以外は産業医という専門職の職務内容に関わるものですが、それ以外は産業医のスキルというよりは、人間的な部分に依存している印象を持ちます。ただ、報酬を払って産業医を選任する以上、付き合いやすい産業医というだけでは不十分であるはずです。果たして、これら5つの基準だけで産業医を選任して良いものなのでしょうか?

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ありがちな産業医の新規選任での失敗4つ

産業医選任の一般的な基準が、本当に正しいのだろうか?という問題提起をしたところで、そのような基準で産業医を選んでしまったためか、産業医選びに失敗してしまった後に起きた事態をいくつかご紹介します。

失敗例その1:監査役や社外取締役などのツテで産業医の新規選任

監査役や社外取締役が他の企業や大企業出身ということで、そこの産業医をそのまま選任してしまうケースです。この場合、名義貸し産業医となってしまうことが非常に多いので注意が必要です。仮に選ばざるをえない状況だとしたら、必ずその産業医とやり取りをしている他社の人事労務担当者から事前に評判を聞くことを推薦します。

失敗例その2:精神科・心療内科などメンタル専門の臨床医の新規選任

最近ではメンタルヘルスの問題も取り沙汰されているため、メンタルに強い産業医を希望される人事労務担当者も多いですが、「メンタル専門の臨床医=優秀な産業医ではありません。なぜなら、臨床医と産業医は仕事のゴールが明確に違うからです。

臨床医(主治医)の仕事のゴール:主治医は患者さん個人との契約の下、職場や業務の内容に関係なく、健康状態の検査・診断・治療を行う。つまり、主治医はその個人が日常生活を送れるかどうかを判断してくれる医師。

産業医の仕事のゴール:事業主との契約の下で、労働者の健康管理や就業について判断する。つまり、産業医は従業員が働けるかどうかを判断してくれる医師。

※『えっ? 産業医って治療してくれないの? 産業医と主治医の違いについて』参考

メンタルに関しての専門性を持っていることで、産業医業務に活用できることは確かに多いです。しかし、臨床医が診断や治療を通して、個人の健康回復を仕事の目的にしているのに対し、産業医は従業員が職場の中で高い生産性とパフォーマンスが発揮できる健康管理推進を仕事の目的にしているのです。ゴールが違えばそのアプローチ手法も違うため、精神科・心療内科の産業医が優れているという解釈にはならないはずです。

失敗例その3:選任前に面接をしない産業医の新規選任

一般社員の採用は、人事担当や役員との面接なしで決めることはありませんよね。産業医の新規選任も同じです。選任前に必ず一度は産業医と面接をするようにしましょう。可能であれば、社長や人事管掌役員にも同席してもらって面接をするのが良いでしょう。その際は、「この観点を確かめてほしい」ということも面接前に共有しておくと尚良いですね。

失敗例その4:安価な報酬だけを基準としてしまった新規選任

毎月少なからずコストを払っているにもかかわらず、全く機能していない産業医ほど酷いものはありません。安かろう悪かろうという言葉もあるくらいですが、安い報酬であれば当然のようにスキルの乏しい産業医となり、会社の労務リスクは増す一方です。報酬とスキル内容のバランスが一番取れている産業医を見つけたいものです。

※産業医の報酬相場に関しては、『【調べた結果】産業医の報酬はこれだ!』で解説しています。

産業医の新規選任における基準はこの2つ!

これまでの流れを踏まえて、産業医を新規で選任する際の究極的な基準は、

  1. 御社が現在抱えている「困った」こと、これから抱えたくない「困った」ことを解決してくれること
  2. 人事労務担当者も気づいていないような潜在的な問題を見つけ、そのソリューションを提案してくれること

この2つに絞られるでしょう。

実際、産業医に求められているスキルは非常に幅広く、医学のみならず、カウンセリングやコーチング技術、労務管理、法令、判例、組織活性(HR)、最近では働き方改革の推進までと多岐にわたります。それら全てを兼ね備えた産業医が理想ではありますが、さすがにそれは難しいのが現実です。現状の自社の課題と照らしあわせた上で産業医の基準を定め、選任していくのがベストです。

iCAREは代表が現役の産業医ということもあって、正しい産業医の選び方・ノウハウを持っていることが会社としての強みです。産業医の新規選任でお悩みの人事労務担当者の方は、ぜひご相談ください!

↓↓↓ 要チェック

★ 産業医の報酬の妥当性、おおよその目安について知りたい人事はこちら
【調べた結果】産業医の報酬はこれだ!

★ 新規で産業医を選任する際の成功ポイントと失敗例
【究極】産業医新規選任する場合の基準2つ

★ 産業医を契約する際の確保ルートの良し悪しはこちら
【考えること3つ】産業医契約時の業者選定

★ 産業医の源泉徴収や消費税の対応を知りたい人事はこちら
ベテラン人事も??…産業医の源泉徴収どうしてる?

★ 専属産業医の兼職の通達は一応知っておきましょう
専属産業医は兼職して良いのか?「専属!?」

★ 産業医にはたった3つのことだけ健康診断でやってもらいましょう
健康診断結果で産業医にやってもらう3つのこと

★ 産業医を選任しないといろんな悪いことが起こります
産業医選任しないと罰則あるの知っていました!?

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