衛生委員会を有効活用
2021年8月25日 更新 / 2019年9月6日 公開

これだけは最低限守るべき! オフィスの環境管理

快適なオフィスの条件

オフィスワーカーの健康障害を防止するには、オフィスをいかに快適に保つかがカギであると前回お話ししました。今回は事務所衛生基準規則を元に快適なオフィスの条件4つを紹介します。

オフィスの作業環境管理のカギ

オフィスワークは基本体を動かす作業ではないので、精神的な疲労を感じやすいですよね。

前回、事務職の健康管理では「オフィスの環境をいかに快適に保つか」がカギになるとお話ししました。今回はオフィスの環境に的を絞って、お話ししたいと思います。

オフィスによる衛生管理の基準については「事務所衛生基準規則」に定められています。

なお、似たような法律として、3000平方メートル以上の建物で多くの人が利用するものを対象としている「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」があります。

では前回のおさらい。オフィスの快適度を左右している要素は6つありましたね。

  • 空気
  • 空間
  • 温度
  • 照明
  • 人間関係

人間関係については前回まとめましたので、これ以外の5つを解説していきます。

【快適なオフィスの条件1】適度な室温

暑い寒いと感じるのは体内での熱の発生と発散のバランスで決まっています。そのバランスを左右するのは気温、湿度、空気の流れです。夏の冷房は外の気温と差があってはいけませんし、冬は10℃以下にならないよう暖房をつけなくてはいけません。

そこで、もっとも適切とされている室内温度は

  • 気温 17℃〜28℃
  • 湿度 40%〜70%
  • 風速 0.5m/秒以下

となっています。できる限りこの範囲に収まるようにしましょう。

【快適なオフィスの条件2】きれいな空気と適切な空間

天井が4m以内の高さのオフィスでは、設備や備品が占める空間を差し引いて1人あたり10立方メートル以上を確保しなければなりません。天井の高さにもよりますが、机や椅子、コピー機などを抜いて、だいたい2畳か3畳分の面積がなくてはならないわけです。

さらに、換気も忘れてはいけません。体熱による温度や湿度の上昇、呼吸による酸素の欠乏や炭酸ガスの増加を防ぐためです。多くの人が作業する室内で換気が不十分だと酸素が減少し、炭酸ガスが増加します。そうすると、温度と湿度、ホコリ、細菌、におい、たばこの煙などが充満して不快な環境になってしまいますよね。

そのため、オフィスにおける空気環境の条件はこの通りになっています。

1 事務所のガスの濃度

  • 炭酸ガス:0.5%以下
  • 一酸化炭素:50pp以下

2 空調設備がある場合

  • 炭酸ガス:0.1%以下
  • 一酸化炭素:10ppm以下
  • 粉じん:0.15mg/立方米以下

喫煙対策

たばこの煙はたばこを吸わない人には不快ですし、受動喫煙が体に悪いということは周知の事実ですよね。また、たばこを吸う人であっても空気のこもった場所だとたばこの臭いが服についてしまうのは嫌なものです。厚生労働省から出ている「職場における受動喫煙防止対策について」を参考に分煙対策を進めましょう。

【快適なオフィスの条件3】自然な照明

事務所則第10条で定められています。

作業の内容によって変わってきますが一般的なオフィスワークでは300〜700ルクスであることが望ましいとされています。

また、単に明るければ良いというわけではなく、

  • 明るさに差がない
  • まぶしくない
  • 太陽光に近い色である

ことも大切です。

【快適なオフィスの条件4】静か

騒音や振動ですね。

  • パソコン周辺機器
  • コピー機
  • キーボードのタイプ音
  • シュレッダー

などなど、うるさかったり振動が伝わるようなものを使う場合は、ついたてや個室でわけるなど対策をしましょう。

また、5台以上の事務用品を置く場合は吸音材や防音材を貼った天井や壁の作業室を設けなくてはなりません。

【快適なオフィスの条件5】リラックス&清潔さ

事務所則第13条〜第22条では以下のことが定められています。

  • きれいな給水と適切な排水ができること
  • 日常的な掃除
  • 半年に1回大掃除&ねずみや害虫の駆除をする
  • 休憩室を設けること
  • 仮眠室は男女別
  • 立ち仕事のための椅子を用意する

当たり前なことですよね。働く人がリラックスできる空間と清潔な職場をつくってくださいということです。

【快適なオフィス 仕上げ】定期的なチェック

仕上げです。オフィスを快適に保つためには空気環境や設備の定期的なチェックが欠かせませんよね!

  • 一酸化炭素と炭酸ガスの含有率:2カ月ごとに1回
  • 室温と外気温:2カ月ごとに1回
  • 湿度:2カ月ごとに1回
  • 換気設備:2カ月ごとに1回
  • 照明:6カ月以内ごとに1回

シックハウス症候群対策

シックハウス症候群とは新築やリフォームをした建物でおこるさまざまな健康障害を総称したものです。オフィスを大規模に修繕したときは、ホルムアルデヒドの測定をそのオフィスの使用開始日から最初に迎える6月1日〜9月30日までに必ず行ってください。

これらの決まりごとは必要最低限の条件です。どうすればオフィスが居心地よくなるかは常に考える必要があるはずですよね。

執筆・監修

  • Carely編集部
    この記事を書いた人
    Carely編集部
    「働くひとの健康を世界中に創る」を存在意義(パーパス)に掲げ、日々企業の現場で従業員の健康を守る担当者向けに、実務ノウハウを伝える。Carely編集部の中の人はマーケティング部所属。

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