定期健康診断の健診項目は省略してはいけません、その理由はこれです。

2019.8.27 更新 / 2019.8.27 公開
健康診断の効率化
定期健康診断の健診項目は省略してはいけません

社員の健康診断の項目をどれにしたらよいのか、悩む人事も多いもの。そこで今回は、人事が悩まなくて済む方法について伝授します。

気がついたら健康保険組合の健康診断項目が、年令によって省略されている・・・なーんてことってよくありますよね?

産業医に確認しても「良いんじゃない!?」という理由なきあしらいをされ……。

本当のところはどうなのか? ちゃんと確かめてみましょう。

定期健康診断の項目を省略する前の基本的なこと

定期健康診断は、法律で定めたものになります。

この定期健康診断をもとに、事業主は社員のコンディションを把握し、適切な業務量や内容を付与するとされています。

だからこそこの定期健康診断は、人事は社員ごとに健康診断個人票で保管する義務がありますし、就業判定や事後措置を実施しないといけません。

この定期健康診断の項目について見てみましょう。法律で定めのある健康診断は、以下の11項目となります。

11項目の定期健康診断の項目

① 既往歴及び業務歴の調査、喫煙歴、服薬歴などの調査

② 自覚症状及び他覚症状の有無の検査

③ 身長(※1)、体重、視力及び聴力、腹囲(※2)の検査

④ 胸部エックス線検査及び喀痰検査(※3)

⑤ 血圧の測定

⑥ 貧血検査(赤血球数・血色素量)

⑦ 肝機能検査(GOT(AST)・GPT(ALT)・γ-GTP)

⑧ 血中脂質検査(LDLコレステロール・HDLコレステロール・トリグリセリド(中性脂肪))

⑨ 血糖値 or HbA1c

⑩ 心電図検査

⑪ 尿検査:尿糖と尿蛋白

これらの項目をみれば、動脈硬化の具合を見ているために、脳・心臓による過労死を防ぐのが目的というのがわかります。当然、戦後まもない結核による病欠者や社内蔓延を防ぐためにレントゲンが入っているのですが。

この11項目で基本的な社員のコンディションを判断して、就業判定を実施するわけです。

定期健康診断の項目は省略ができる!?

そんな中、定期健康診断の項目を省略できるのか、しなくて良い検査なんてあるのかと健診センターのパッケージを見ていると人事は思うわけです。

法律では、「医師が必要でないと認めるときは省略することができる」となっております。従ってこの文字通り受け取れば、一定の基準を満たしたものであれば、最低限の定期健康診断の項目で就業判定が実施できるというわけです。

【一定の基準】はこれ!

※1:身長:20歳以上の者について身長は測定省略が可能
※2:40歳未満のもの、妊婦、BMIが20未満のものなどは医師の判断で省略可能
※3:喀痰検査:胸部エックス線検査で病変が確認できない場合は省略が可能
※4:尿中の糖:血糖検査を実施する場合は省略が可能→検査が必須になりました

☆ ⑥~⑩の項目については、40歳未満(35歳は除く)の者は省略が可能

詳しくは「厚労省HP」と「厚労省パンフレット

この中で、☆にありますように40歳未満の場合は、⑥〜⑩まで省略できます。従って①〜⑤+⑪ということになります。ただし35歳では全部受ける必要が出てきます。

誰が35歳で誰が違うのかということを管理するのが面倒なので、一般的には実施してしまいます。健診を効率化したいということの中でのものです。

定期健康診断の健康新項目の省略基準および一覧

企業側もコスト負担が減り、社員も嫌な採血を実施しなくて済みます。

えっ? それじゃやっぱり省略して良いのか…

機械的に年齢で定期健康診断項目を省略してはダメ!

えっ?さっきは、省略してよいって言ったじゃん!って思うかもしれませんが、上の表をしっかりと見てみましょう。

ここです!!

さらに拡大しますと…

そうなんです。

「医師が必要でないと認める」とは、自覚症状などを「総合的に判断」しなさいと。

総合的に判断した結果、必要ないということであれば、定期健康診断のいくつかの項目については省略出来ますよということなのです。

そして次の文章が決定的です。「年齢等により機械的に決定されるものではない」ということですね!!!

また最近では、肥満や若年の糖尿が多いこと、さらに会社の過重性やどの検査を受けてどの検査を受けないということを社員ごとに判断する管理コストを考えれば、基本的には全項目を実施した方がよいでしょう。

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