健康診断の効率化
2022年5月12日 更新 / 2019年8月27日 公開

定期健康診断の健診項目は省略してはいけません、その理由はこれです。

定期健康診断の健診項目は省略してはいけません

社員の健康診断の項目をどれにしたらよいのか、悩む人事も多いもの。そこで今回は、人事が悩まなくて済む方法について伝授します。

気がついたら健康保険組合の健康診断項目が、年令によって省略されている・・・なーんてことってよくありますよね?

産業医に確認しても「良いんじゃない!?」という理由なきあしらいをされ……。

本当のところはどうなのか? ちゃんと確かめてみましょう。

健康管理に関するちょっとした内容を産業医に確認するのも…と気が引けていませんか。

健康管理システムCarelyでは、健康診断業務の工数削減のほか、経験豊富な保健師による人事サポートも付いています。専門知識が必要な質問を気軽にできるCarely、気になる方は以下にてご確認ください。

定期健康診断の項目を省略する前の基本的なこと

定期健康診断は、法律で定めたものになります。

この定期健康診断をもとに、事業主は社員のコンディションを把握し、適切な業務量や内容を付与するとされています。

だからこそこの定期健康診断は、人事は社員ごとに健康診断個人票で保管する義務がありますし、就業判定や事後措置を実施しないといけません。

この定期健康診断の項目について見てみましょう。法律で定めのある健康診断は、以下の11項目となります。

健康診断を実施しましょう – 厚生労働省

① 既往歴及び業務歴の調査、喫煙歴、服薬歴などの調査
② 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
③ 身長(※1)、体重、視力及び聴力、腹囲(※2)の検査
④ 胸部エックス線検査及び喀痰検査(※3)
⑤ 血圧の測定
⑥ 貧血検査(赤血球数・血色素量)
⑦ 肝機能検査(GOT(AST)・GPT(ALT)・γ-GTP)
⑧ 血中脂質検査(LDLコレステロール・HDLコレステロール・トリグリセリド(中性脂肪))
⑨ 血糖値 or HbA1c
⑩ 心電図検査
⑪ 尿検査:尿糖と尿蛋白

これらの項目をみれば、動脈硬化の具合を見ているために、脳・心臓による過労死を防ぐのが目的というのがわかります。当然、戦後まもない結核による病欠者や社内蔓延を防ぐためにレントゲンが入っているのですが。

この11項目で基本的な社員のコンディションを判断して、就業判定を実施するわけです。

定期健康診断の項目は省略ができる!?

そんな中、定期健康診断の項目を省略できるのか、しなくて良い検査なんてあるのかと健診センターのパッケージを見ていると人事は思うわけです。

法律では、「医師が必要でないと認めるときは省略することができる」となっております。従ってこの文字通り受け取れば、一定の基準を満たしたものであれば、最低限の定期健康診断の項目で就業判定が実施できるというわけです。

【一定の基準】はこれ!

※1:身長:20歳以上の者について身長は測定省略が可能
※2:40歳未満のもの、妊婦、BMIが20未満のものなどは医師の判断で省略可能
※3:喀痰検査:胸部エックス線検査で病変が確認できない場合は省略が可能
※4:尿中の糖:血糖検査を実施する場合は省略が可能→検査が必須になりました

☆ ⑥~⑩の項目については、40歳未満(35歳は除く)の者は省略が可能

詳しくは「厚労省HP」と「厚労省パンフレット

この中で、☆にありますように40歳未満の場合は、⑥〜⑩まで省略できます。従って①〜⑤+⑪ということになります。ただし35歳では全部受ける必要が出てきます。

誰が35歳で誰が違うのかということを管理するのが面倒なので、一般的には実施してしまいます。健診を効率化したいということの中でのものです。

健康診断を実施しましょう – 厚生労働省

企業側もコスト負担が減り、社員も嫌な採血を実施しなくて済みます。

えっ? それじゃやっぱり省略して良いのか…

機械的に年齢で定期健康診断項目を省略してはダメ!

えっ?さっきは、省略してよいって言ったじゃん!って思うかもしれませんが、上の表をしっかりと見てみましょう。

ここです!!

さらに拡大しますと…

そうなんです。

「医師が必要でないと認める」とは、自覚症状などを「総合的に判断」しなさいと。

総合的に判断した結果、必要ないということであれば、定期健康診断のいくつかの項目については省略出来ますよということなのです。

そして次の文章が決定的です。「年齢等により機械的に決定されるものではない」ということですね。

また最近では、肥満や若年の糖尿が多いこと、さらに会社の過重性やどの検査を受けてどの検査を受けないということを社員ごとに判断する管理コストを考えれば、基本的には全項目を実施した方がよいでしょう。

社員ごとに判断する管理コストの他に、健康診断実施業務は人的コストがかかりますね。この人的コスト削減の秘訣を以下にて解説しています。業務効率化・従業員の受診率向上も叶います。ぜひご確認ください。

従業員が定期健康診断が終わったあとも再検査の推奨、産業医面談の設定、労基署への報告など人事が対応する業務は多くあります。

工数がかかる業務をスムーズに進め、企業が取り組むべき事後措置についてケーススタディ形式で以下にてわかりやすく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

執筆・監修

  • Carely編集部
    この記事を書いた人
    Carely編集部
    「働くひとの健康を世界中に創る」を存在意義(パーパス)に掲げ、日々企業の現場で従業員の健康を守る担当者向けに、実務ノウハウを伝える。Carely編集部の中の人はマーケティング部所属。

お役立ち資料

  1. 健康経営優良法人2023 完全ガイドブック
    「健康経営優良法人2023 完全ガイドブック」の冊子をダウンロードいただけます。
    健康経営
    資料をダウンロードする
  2. 従業員の離職予防のカギは健康データにあり!データを活用した組織改善のノウハウを解説
    本資料では、離職予防につながる健康データの活用方法と担当者が抱える悩みに対する解決方法を知ることが出来ます。
    メンタル / 過重労働
    資料をダウンロードする
  3. IT企業に適した健康管理体制基本ガイド
    IT企業が健康管理体制を構築する上でおさえておきたい、基本となるポイントをお伝えします。
    健康経営
    資料をダウンロードする
  4. ストレスチェックを効果的に行うための集団分析の基本を解説
    さまざまなストレス要因が増加する中、担当者にとって組織のメンタルヘルス不調対策は欠かせないものとなりました。 実際にストレスチェックを効果的に活用し、不調を予防する方法を紹介しています。
    メンタル / 過重労働
    資料をダウンロードする
  5. 健康経営優良法人の攻略ガイド〜調査票の健康管理編〜
    健康経営優良法人取得に向けて、調査票作成という観点で押さえておくことが望ましいポイントをお伝えします。
    健康経営
    資料をダウンロードする
  6. Carelyの活用で健康経営優良法人を攻略する
    認定企業数が増え続けている健康経営優良法人。 変化の激しい現代では、コロナウイルスへの対応項目やSDGsへの取り組み項目など、新しい項目が続々と追加されています。 そんな中、毎年取得し続けなければいけない健康経営優良法人にプレッシャーを感じていませんか? 今回は、健康管理システム「Carely」を使って、健康経営優良法人を効率的に取得する方法をお伝えします。
    健康診断
    資料をダウンロードする
  7. Carelyサービス資料
    健康管理システムCarelyの大企業向けサービス資料です。 Carelyは産業保健スタッフや人事労務の実務担当者の方が抱える、健康診断、ストレスチェック、過重労働等の健康データを一元管理し、効率的に実施する仕組みづくりをサポートします。
    健康管理システム
    資料をダウンロードする
  8. 定期健康診断の事後措置ガイドブック 冊子版(PDF)
    健康診断の義務は、実施よりも"事後措置"の方が重要です。業務効率化を図りながら、ミス・モレのない実務ノウハウを解説します。
    健康診断
    資料をダウンロードする
  9. 健康経営2021 ステップアップ講座
    2020年は健康経営推進担当者にとって波乱の年になりました。今年そして来年以降の健康経営計画の見直しをふまえた、最短で認定取得を目指すステップアップ講座です。
    健康経営
    資料をダウンロードする
  10. 製造業人事担当者向け/お役立ち資料一括ダウンロード
    製造業の人事労務担当者向けに、調査データや健康管理の基本が詰まったお役立ち資料がまとめてダウンロードできます。
    健康管理システム
    資料をダウンロードする
  11. 外資系企業人事担当者向け/お役立ち資料一括ダウンロード
    外資系企業の人事労務担当者向けに、調査データや健康管理の基本が詰まったお役立ち資料がまとめてダウンロードできます。
    健康管理システム
    資料をダウンロードする
  12. 特殊健診は怖くない!有機溶剤編
    初めて特殊健診を管理する保健師・衛生管理者向けに、「有機溶剤予防規則に基づく健康診断」について解説しました。(監修:産業医・労働衛生コンサルタント 山田洋太)
    健康診断
    資料をダウンロードする
  13. 健康診断をペーパレス化。メリットと外部業者の選び方
    まだ紙で管理しますか?延べ200社の健康診断の管理をペーパレス化してきたから分かった、人事労務・保健師の業務を効率化するコツと運用法を解説します。
    健康診断
    資料をダウンロードする
  14. 働き方改革の新しい義務『健康情報管理規程』の策定マニュアル
    厚労省から公表されているサンプルでは分かりづらい、という人事の方へ。ハンザツな規程作成が5ステップで完了します。
    法律 / ガイドライン
    資料をダウンロードする
  15. 集団分析の社内報告マニュアル
    ストレスチェック担当者が、上司・経営者から評価を得るために。厚労省の判定図の正しい読み方から社内報告の方法を産業医視点で解説します。
    メンタル / 過重労働
    資料をダウンロードする
  16. ベテラン人事こそ失敗する、休復職者対応5つの落とし穴
    「スムーズに復職は、休職前の準備は大事」 人事の工数を最小限におさえる休復職対応を、保健師が解説します。
    産業医
    資料をダウンロードする
  17. 先回りメンタルヘルス対策
    -IT企業編-
    クリエイティブ職が多いIT企業だからこそ注意が必要なメンタルヘルスの予防と対策。心の問題以外にも焦点をあてて解説します。
    健康診断
    資料をダウンロードする
  18. 見逃し配信 / プレ健康経営サミット
    「従業員の健康を第一にする」というのは、実は健康経営ではありません。企業の事業戦略に基づいた、「本質的な健康経営」を紐解きます。
    健康経営
    資料をダウンロードする
  19. 健康管理のデジタル化に、失敗する理由と成功した事例
    2020年春、新型コロナウイルスの流行によりテレワークが余儀なくされました。これまでのアナログな健康管理では、従業員の健康を守ることが難しくなりました。健康労務をペーパレス化して法令遵守を徹底するための企業事例を解説しました。
    健康経営
    資料をダウンロードする
  20. 従業員50人からはじめる健康管理の法令遵守
    どこまで健康管理業務を徹底すれば、法令遵守になるんでしょうか?労務管理の義務が増える従業員50人を超える”前”から読んでおきたい入門ガイドを産業医が書き下ろしました。
    法律 / ガイドライン
    資料をダウンロードする