定期健康診断結果報告書:「医師の指示人数」とは?

定期健康診断結果報告書にある「医師の指示人数」をどう書いて良いのかわからない人事も多いかと思います。今回は、そんな悩みをふっとばす内容です。
本題に入る前に、定期健康診断の事後措置の工数にお悩みではありませんか。事後措置の業務効率を向上する方法について以下セミナーにて解説していますので、ご興味ある方はぜひご確認ください。

定期健康診断結果報告書の「医師の指示人数」で混乱
定期健康診断結果報告書の「医師の指示人数」は、「所見のあった人数」と何が違うんだ!?と思いませんか?

そこで裏を見てみると
→「所見のあった者の人数」:各健康診断項目の有所見者数の合計ではなく、「聴力検査 (オージオメーターによる検査)(1000Hz)」から「心電図検査」までの健康診断項目のいずれかが有所見であった者の人数を記入すること。
→「医師の指示人数」:健康診断の結果、要医療、要精密検査等医師による指示のあった者の数を記入すること。

とあり、「所見のあった者の人数」というのは、ひとりでも有所見であると考えられば従業員の人数を記載するということなんですね。
つまり
Aさん:肝機能検査、血中脂質検査で有所見
Bさん:貧血検査で有所見
Cさん:血圧、血中脂質検査、心電図検査で有所見
Dさん:なし
であれば、
×:各健康診断項目の有所見者数の合計:
Aさん2つ+Bさん1つ+Cさん3つで「6」
◯:いずれかが有所見であった者の人数:
Aさん、Bさん、Cさんの「3」
ということです。
でもいまいち、定期健康診断結果報告書の「医師の指示人数」がわかりません。
「要医療、要精密検査等」の「等」って何をさすんだ?
「医師による指示のあった人数」の医師は、健診センターの医師?それとも産業医?
従業員一人ひとりの定期健康診断の報告書を対応することは骨の折れる作業ですよね。必要な数値がさっと出てきたらどんなに楽か…システム導入で楽になる方法について、以下で解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

定期健康診断結果報告書の「医師の指示人数」
定期健康診断結果報告書の「医師の指示人数」については、JAISH(中央労働災害防止協会の安全衛生情報センター)で補足のコメントがありますので、それを御紹介します。
「健康診断結果報告書の記載内容について」というアナウンスの中で、「3.医師の指示人数の欄について」という項目があります。
「各報告書中の「医師の指示人数」の欄には、医師が、要医療、要精密検査の指示の他、生活指導、保健指導等を内容 とする指示を行った者の人数を記入すること。なお、各々の健康診断項目における所見の有無が確定せず、医師が再検査を指示する場合は、「医師の指示人数」 には含まれないこと。」
って書いてあるんですね。
つまり「医師の指示人数」に含めるカウントとして
- 要医療の記載ある従業員
- 要精密検査のある従業員
- 生活指導や保健指導が必要の従業員
- ※ 要再検査は含まれない
ということです。
「要再検査」というのは、まだ「異常だから確定」ではなく、「検査の精度上、誤差や正確性が損なわれている状況と考えられるために再度検査を要する」と考えるため、「確定→医師の指示」の人数には含めないのです。