健康診断の効率化
2022年11月24日 更新 / 2021年3月2日 公開

雇い入れ時健康診断の費用は、誰がどのくらい負担すればよいのかを解説

雇い入れ時健康診断 費用に関して解説

新卒・中途採用問わず、新しく人を雇用した時に発生する雇用時健康診断。
本記事では、雇用時健康診断に対する費用負担は誰がどれくらいすれば良いのかや費用相場はどれくらいなのか。そして費用を安くするために出来ることは、なんなのかに関してお伝えします。

健康診断の費用の相場

健康診断の費用の相場は受診するコースによって大きく異なります。
企業の雇入れ時の雇入時の健康診断や定期健康診断については、1人あたり7000円〜1万円程度です。

健康診断の費用は大きく2つに分けることができます。
法律で決められた検査項目(法定項目)とそれ以外の任意で受診するオプション検査です。
基本的には健診クリニックごとに料金は異なります。

それぞれ費用の目安を解説していきます。
なお、参考として東京にある特定健診の年間受診者数が165,000人(1日当たり750人)の新宿健診プラザの価格も記載していきます。

(参考:施設情報 | 新宿健診プラザ | 日本健康管理協会

法定項目の検査費用

法定項目の検査費用は7000円〜1万円程度です。

企業の雇い入れ時の健康診断と定期健康診断でかかる予算は、オプション検査などを会社で負担しなければ法定項目のみの費用となります。

法定 定期健康診断9,900円(税込)
雇入時健診9,900円(税込)
定期健康診断 | 新宿健診プラザ | 日本健康管理協会

都道府県ごとの法定項目の健康診断費用を2021年2月24日時点で調べたところ、平均の費用が1番安いのは青森県で「6,817円」、1番高いのは東京都で「12,034円」でした。

なお、法定項目は以下の表の通りで、基本的に雇い入れ時の健康診断と定期健康診断で検査項目も費用も同じです。

一般健康診断の項目

労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう~労働者の健康確保のために~|厚生労働省

胃カメラの変更費用

胃カメラ(胃部内視鏡検査)の検査費用は、5,000円〜2万円と健診クリニックや加入健保によって大きく異なります。

協会けんぽに加入の場合、年度末年齢が35歳以上の方は生活習慣病予防一般健診として法定項目にバリウム検査などを加えたコースを7,169円で受診できます。胃の検査をバリウムから胃カメラに変更する場合は、この料金に追加で5,000円〜2万円がかかることになります。

胃カメラの検査費用は受診コースや加入健保などによっても異なるため、健診クリニックに電話で問い合わせる必要があることが多いです。

胃カメラ検査は法定の検査項目ではないため、原則として従業員本人が費用負担することになります。

子宮がん検診の費用

子宮がん検診の費用は、3,000円〜7,000円程度です。
新宿健診プラザでは、子宮頸部細胞診が税込3,300円、経腟超音波が税込6,600円、HPV検査が税込5,500円となっています。

子宮頸部細胞診(医師採取)3,300円(税込)
経腟超音波6,600円(税込)
HPV(自己採取)5,500円(税込)
オプション検査 | 新宿健診プラザ | 日本健康管理協会 | オプション検査詳細

子宮がん検診は法定の検査項目ではないため、原則として従業員本人が費用負担することになります。

乳がん検診の費用

乳がん検診の費用は、4,000円〜1万円程度です。
新宿健診プラザでは、乳房超音波が税込4,400円、マンモグラフィが税込5,500円となっています。

乳房超音波4,400円(税込)
マンモグラフィ5,500円(税込)
オプション検査 | 新宿健診プラザ | 日本健康管理協会 | オプション検査詳細

乳がん検診は法定の検査項目ではないため、原則として従業員本人が費用負担することになります。

雇い入れ時の健康診断と定期健康診断にかかる予算の目安

雇い入れ時の健康診断と定期健康診断にかかる年間の予算は、以下の式で概算することができます。

雇入れ時の健康診断新入社員数×1万円
定期健康診断従業員数×1万円
健康診断の年間予算の計算方法(概算)

例えば、従業員数が100名で年間の新入社員数の見込みが5名の場合は、下記の通りで合計105万円の健康診断費用が概算でかかることになります。

  • 雇入れ時の健康診断:新入社員5名×1万円=5万円
  • 定期健康診断:従業員数100名×1万円=100万円
  • 合計:105万円

なお、雇入れ時の健康診断については、入社前3ヶ月以内に受診した健康診断結果を従業員が保有している場合は、その健康診断結果を会社に提出することで省略可能です。そのため、一部の新入社員の雇入れ時の健康診断の費用はかからない可能性もあります。

健保の補助を活用して健康診断の費用を安くおさえるコツ

健康診断の受診費用を安く抑えるために有効活用したいのが健保補助の活用です。企業が加入している健保によって、特定の対象年齢の方は、健診コースやオプション検査の費用補助を受けることができます。

例えば主に中小企業が加入する協会けんぽ(全国健康保健協会)では、35歳以上の加入者を対象とした生活習慣病予防健診を企業負担7,169円で受診する事ができます。

生活習慣病予防健診のご案内

令和4年度生活習慣病予防健診実施機関一覧(パンフレット) | 都道府県支部 | 全国健康保険協会

生活習慣病健診は、定期健康診断で受診が必須となる11の法定項目に加えて胃部レントゲン検査や便潜血反応検査が受診項目に含まれています。

先に書いた通り東京の定期健診コース費用相場が12,034円なので、安い受診費用でより充実した検査内容を受診できる事になります。健保補助を受ける際の注意点としては、以下のような点があります。

  • 同一年度内に1回しか補助が受けられない健保が多い
    →雇入時に健保補助を利用した場合、同一年度の定期健診では補助が適用されない
  • 補助対象年齢の計算日が年度末の場合と受診時点の場合がある
    →年度末日は3/31の健保が多いが、協会けんぽは4/1
  • 補助の申請のために書類の用意が必要な場合がある
    →医療機関と健保での契約有無により手続きの方法が異なる事がある
    →事前に健保に受診予定リストを提出する・当日従業員が用紙を持参する必要があるなど健保により方法は様々

誤って案内してしまうと従業員や健診センターとのトラブルになりかねないため、健保のHPをチェックしたり、電話で問い合わせを行って疑問点をなくしておきましょう。

健保の補助についてご理解いただいたところで、「健康診断の費用はそもそも会社で負担すべきなの?」と疑問に思っている人もいるでしょう。次に、健康診断にかかる費用の負担について解説します。

健康診断の費用は、会社で全額負担すべき?再検査やオプション検査は?

健康診断の費用は、健康診断の種類や状況によって負担すべきかが決まります。具体的に言うと、以下のようなイメージです。

健康診断の種類負担する人
定期健康診断会社負担
雇入れ時の健康診断原則会社負担が望ましいが、個人負担も可
定期健康診断+オプション検査定期健康診断の費用:会社負担
オプション検査の追加費用:個人負担
※ただし産業医の就業判定にオプション検査が必要な場合は、会社負担とするケースも
人間ドック個人負担
※ただし産業医の就業判定に必要な場合や、健康保険組合の補助金を考慮して、一部会社負担とするケースも
再検査個人負担
※ただし産業医の就業判定に再検査が必要な場合は、会社負担とするケースも

まとめ:健康診断の費用は健保補助でコストカット!

今回は健康診断の料金相場や健保補助の利用方法、費用負担を軽減する方法などについて解説しました。年度末の年齢ごとに健保補助を利用したコースを受診して、賢くコストカットしていきましょう。

健康診断の受診費用は、お住まいの地域によってある程度金額が決まっています。利用予定の健診クリニックのホームページを調べた上で、電話で問い合わせて自社の加入健保の場合はどのような料金になるのかをご確認ください。

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執筆・監修

  • Carely編集部
    この記事を書いた人
    Carely編集部
    「働くひとの健康を世界中に創る」を存在意義(パーパス)に掲げ、日々企業の現場で従業員の健康を守る担当者向けに、実務ノウハウを伝える。Carely編集部の中の人はマーケティング部所属。

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