説明できる?「休業」と「休職」、混同する2つまとめました

2019.8.27 更新 / 2019.8.20 公開
休職・復職にムリなく対応
休業と休職の違い

似ているようで実は全く違う休業と休職。

社員の労務管理をしている人事なら「知らなかった」…では済まされないほど大きな違いがある「休業」と「休職」の違いのポイントをまとめます。

今回は、入社したばかりの新入り人事向けにお話します。

【休業と休職の違い】「休業」とはどのようなものか?

休業とは、会社と労働者との間で労働契約関係が継続している状態で、休暇(休日)を連続してとることをいいます。

労働者には働く意思があるのに、何らかの事情があって働けないためにお休みする場合とイメージしてください。

この休業には、1 会社側の都合によるものと 2 労働者側の都合によるものがあります。

1 会社側の都合による休業

休業の中でも『会社側の都合』として分かりやすいのは、原材料の高騰などによる工場の操業停止のための休業などです。大規模な震災なども含まれます。

労働基準法では、会社側の都合による休業の場合、平均賃金の100分の60以上の休業手当の支払いを義務付けています。

会社側の都合での休業の場合には、労働者が業務に従事しなくても、会社は労働者の生活を保障するために休業手当の支払い義務を負います。

2 労働者側の都合による休業

休業を労働者から申し出る場合にも色々なケースがありますが、代表的なものとして挙げられるのは育児、介護、産前産後などの休業で、労働者が自分の必要に応じてお休みをとる場合です。

労働者側の事情による休業の場合、会社は必ずしも賃金を支払う義務を負うわけではありません。

各種の給付金をもらえるように申請するのが一般的です。

【休業と休職の違い】「休業」とはどのようなものか?

【休業と休職の違い】「休職」とはどのようなものか?

休職とは、会社側が、その労働者を業務にあたらせるのには不適当な理由があると判断した場合に、業務を停止させることをいいます。

会社と労働者との間に労働契約関係が継続しているにも関わらず労働者が業務をしていない状態で、労働契約は存続しているので解雇とは違います。

会社に在籍しているのですから、就業規則は適用されます。

休職の場合、会社が労働者に対して休職の命令を出すか、労働者からの休職の申し出を承認することが必要です。

命令も承認もない状態では休職として扱えません。

この休職に関しては、就業規則等に休職自由や復帰後のことなどを明記しておくことが必要です。

休職している間は、仕事をしないこと自体が会社側の責任ではないので、賃金は支払われません。これが、休業との大きな違いです。

「休業」と「休職」に関して、人事部が気をつけるべきポイント

休業もしくは休職期間中、賃金の発生の有無に関わらず社会保険料はかかります。

これは育児休業期間中と産前産後の休業期間中は除きます。

賃金の支払いがない場合は特に注意が必要で、労働者から振り込んでもらう必要があります。

お休みの後にそのまま退職となってしまった場合、会社が立て替えた社会保険料が回収できなくなる恐れもありますから、予めはっきりと説明しておく必要があります。

説明不足で回収できなくなったら、大変ですよね。

「休業」と「休職」のまとめ

「休業」と「休職」の違い、大体イメージできるようになりましたか?

一番大きな違いは「賃金の支払い義務があるかないか」ということでした。

休業も休職も合理的な理由の下で、必要に応じて適切に利用すれば何の問題もありません。

怖いのは休業と休職を混同してしまうことです。

休業と休職は同じような言葉に見えますが、ご説明したように中身も扱い方も全く違うということが分かっていただけたと思います。

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