休職・復職にムリなく対応
2021年11月27日 更新 / 2019年8月27日 公開

休職に診断書が必要なのはなぜ? 取扱いのポイントとは

休職に診断書が必要なのはなぜ? 取扱いのポイントとは

近年、メンタルヘルス不調により休職となる従業員は増加しており、過重労働やメンタルヘルス不調への対策は多くの企業で課題となっています。企業は体調不良の従業員に休養が必要かどうかを、どう見極めたらいいのでしょうか。

そこでこの記事では、休職時に問題となりやすい“診断書”に注目していきたい思います。

また復職後の休復職者への対応も確認しておくと、よりスムーズに復職への業務が行えるのでおすすめです。

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休職は健康診断などと違い、義務化されていないためルールや詳細が決まっていないことも。

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休職時に診断書の提出は必要か?

会社でメンタルヘルス不調を訴える従業員が現れた場合、人事や上司は、本当に病気なのか、働くことができる状態なのかを疑問に感じると思います。遅刻や欠席が増えたり、明らかに業務の遂行性が低下している場合、うつ病や統合失調症の病気が原因であることも多いですが、本人の怠慢が原因であることもゼロではありません。しかし医療者ではない人事の方が、症状や本人の訴えから、本当に病気かどうかを判断するのは難しいですよね。

こうした場合に会社が取るべき行動は、従業員に対して精神科もしくは心療内科の受診を促し、診断書を持ってきてもらうことです。病気かどうかの判断は素人では難しいため、専門の医師に疾病性を見極めてもらうことが必要です。疾病性が認められた場合、人事や上司は病気の状況を把握する必要があります。病気の状況を把握する手段が診断書であるため、休職時には診断書の提出は欠かせないのです。中には、病院を受診することを拒否する従業員もいるでしょう。そのような社員とのトラブルを避けるために、「医師への受診を労働するための義務にすることがある」と就業規則に明記しましょう。

メンタルヘルス不調者に、精神科もしくは診療内科の受診を促す場合、会社から受診する医師・医療機関を指定することも可能です。しかし医師・医療機関を指定する場合も、「指定した医師・医療機関を受診しないと休職扱いにならない」ことを、あらかじめ就業規則に定めておく必要があります。就業規則に記載があれば、従業員が指定の医師を受診しない場合、休職を施行せず解雇にしても問題はありません。しかし記載がない場合は、休職に条件をつけることができないため、受診を強制することができないのです。

つまり、就業規則に

  1. 医師への受診を従業員の義務にする場合があること
  2. 受診する医師・医療機関を指定する場合があること

この2点をあらかじめ定めておくことが、適切に休職を施行する上で重要なのです。

休職時の診断書の取扱いで決めておくこと

「診断書」といっても、提出の基準はなにか、内容で気をつけるべき点はなにか、取扱いに悩む人事も多いでしょう。取扱いは、会社の判断に委ねられているため、会社ごとにさまざまです。診断書の提出基準や内容は、始めに決まりを作ってしまえば難しくないため、決まりを作る際のポイントを確認していきましょう。

提出の基準はさまざまですが「ある期間以上休む場合(事前申告があった場合も含む)」、「欠勤○日以上」、「病気休養が必要な場合」「メンタルヘルス不調の場合」を基準にしていることが多いです。対応を統一して行うためにも、自身の会社ではどのような基準とするのかを明確にして、就業規則に定めるようにしましょう。そして決まりを作ったら、従業員に周知して誰でも規則がわかるようにしましょう。特に管理職は規則を理解し、いざというときに対応できるようにしましょう。

診断書の内容はどうしたらいいでしょうか。診断書は不調の従業員が、本当に休職が必要な状態かどうかを証明してくれる書類です。休職に入ると、会社を休み療養することで病状が回復してきます。どこまで回復したら復職できるのか、その判断も人事には難しいですよね。復職に向け、本人の病状を知る際にも診断書を用いて医師の力をかりましょう。診断書には「うつ病である」のように、診断名が記載されます。休職を施行する上では、病名のみでも十分ですが、他に把握したい事柄がある場合は、フォーマットを作成し、そのフォーマットに基づいて医師に診断書を書いてもらうと把握しやすいです。

休職の期間を検討するには、診断書に期限を設けてもらい、それに沿って休職を施行・延長していくとスムーズです。休職者は病名がついた場合、かかりつけ医を作り、そのかかりつけ医に定期的に受診することで、経過をみていくことになります。病気によって回復するために必要な期間は異なるため、医師の診断のもと「〇カ月間(もしくは〇日間)の加療・休養を要する」という文面の診断書を作成してもらい、休職の有効期間としましょう。

回復のスピードには個人差があるため、休職期間が終わりに近づいていても、復職ができるまでに回復していない場合もあります。そのような際は、再度診断書を作成してもらい、診断書の指示をもとに休職を延長するようにしましょう。中には一度休職に入ってしまうと働く意欲がなくなり、病気が改善しているにも関わらず、復職を拒むケースもあります。疾病性に基づいた休職を行うためにも、診断書は復職するまで、一日も途切れずに提出してもらうようにしましょう

とはいえ実際に休職期間を延長して欲しいと申し出があった場合、期間を延長していいものか、判断は難しいと思います。

そんな方に向けて、下記の記事では休職期間の延長を判断するためのポイントについて解説しています。休職期間について悩んでいる方は、ぜひご一読ください。

診断書料は会社が負担するのか、郵送はOK?

当然ながら、診断書は有料です。診断書の値段は医療機関が自由に設定できるため、医療機関ごとに金額が異なりますが、1通3,000~5,000円位が多いです。自費で払うとなると、なかなか高額ですよね。

この診断書料は誰が負担するのか。会社によって個人負担か会社負担かはさまざまですが、私傷病での休養による休職は、個人都合と判断されるため、個人負担としているケースが多いです。個人負担の場合は、金銭的なトラブルになるケースもあるため、あらかじめルールとして定めておきましょう。

従業員自身で受診をして診断書を持ってきたものの、信ぴょう性が疑わしい場合、受診する医師を指定して再受診を促すことがあります。そのような場合、診断書料を個人負担にしてしまうとトラブルの原因になり得るため、医師を指定する場合の診断書料は会社負担にするとトラブルが起きづらくなります。また休職理由が労災などによる病気の発症の場合、診断書料は労災保険の負担となるため、診断書料を負担しなくていい旨を伝えるようにしましょう。

病気やケガの際、従業員が来社して診断書の提出をすることが困難なこともありますよね。そのような際は、診断書を郵送で送付してもらいましょう。郵送してもらう場合は、従業員本人が診断書を開封しないように伝えましょう。一度開封してしまうと改ざんのリスクがあり、信頼性に欠けてしまいます。

さいごに

メンタルヘルス不調者が出現した場合は、疾病性を明らかにするために診断書の提出を原則とする必要があります。診断書の取扱いに関するポイントは3つ、「提出させる基準を明確に」、「診断書には期限を作る」、「診断書は1日も途切れずに提出を」です。診断書の取扱いをルールとして統一することで、平等な対応をするようにしましょう。

また復職後の休復職者への対応も確認しておくと、よりスムーズに復職への業務が行えるのでおすすめです。

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執筆・監修

  • Carely編集部
    この記事を書いた人
    Carely編集部
    「働くひとの健康を世界中に創る」を存在意義(パーパス)に掲げ、日々企業の現場で従業員の健康を守る担当者向けに、実務ノウハウを伝える。Carely編集部の中の人はマーケティング部所属。

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