準備は大丈夫? 職場の熱中症予防対策!!

2019.9.17 更新 / 2019.9.17 公開
衛生委員会を有効活用
職場の熱中症予防対策

熱中症というと、直射日光を浴びる屋外でなるものだというイメージがあります。しかしいくら日陰になっている室内でも、熱中症になる時にはなってしまうものです。どのような状況であれば、熱中症になってしまうのかというと、まず高い気温と高い湿度の時には要注意です。

室内での熱中症とは?

そもそも、熱中症とは体に熱がこもっているのに、外にその熱を出すことができない時、体調に異変が生じることです。室内の温度が高くて湿度が高いということになれば、体温が高いから汗をかいて体温を下げようとしても、汗が気化しません。汗が体温を下げるというのは、液体から気体になるときに体温を奪う気化熱があるからこそです。どれだけ汗をかいても温度が下がらないとなれば、屋外にいるのと同じく体温がこもり、やはり熱中症になってしまうのです。

気をつけなければいけないのは、ただでさえ気温が高くなっているのに、さらに温度が高くなる場所にいるときです。どういうことかというと、例えば料理をするときには厨房で火を扱うので、大量の熱が発生します。そうなれば気温が高くなるのは当然のことです。そのときエアコンが十分に効いていなければ、やはり体温がこもり熱中症になってしまいます。

また、最近では急増している室内での熱中症ですが、その中でも多いの時間帯が夜間です。太陽が沈んでからでも、日中に建物に蓄積された熱は残っています。もし、建物が温まっているのに、空調で室内の温度を下げずに寝たならば、いうまでもなく昼間と同様に高温多湿の状態になるのです。

換気のために窓が開いていれば、多少は夜の冷たい空気で室温を下げることができるのですが、防犯上の理由もあり、窓はしっかりと施錠されている事が多いです。そうなれば室温を下げる事はできません。

そして、寝ているときには、水分補給もできず、用をたすために起きることを嫌って寝る前にも水分を取らないようになりがちです。そうなれば、寝ている間に汗や呼吸で体の水分が失われて、脱水症状となり脱水は熱中症を誘発してしまいます。

この夜間の熱中症ですが、気をつけなければいけないのは、寝ているときになってしまうために、気が付かないうちに重症化して、死に至ることもあることです。特に高齢者はエアコンを使わずに過ごしたい、という人が少なくないので、体が衰えているということも相まって、事故に至るケースが毎年あるのです。

そのようなことにならないためには、小まめに水分補給をして脱水症状を引き起こさないことや、無理をしないでエアコンなどの空調を使うこと、シャワーなどで体を十分に冷やすことなどが有効的な対策です。

企業の行っている熱中症対策とは?

室内での熱中症は、企業にとっても頭を抱える難題で、従業員の健康を守るためにもしっかりとした対策をしなければいけません。

職場でできることはそこまで多いものではありませんが、気をつけているのは塩分と水分をこまめに摂取することと、気温や湿度の管理です。塩分を手軽に、なおかつ安価で補給できるものとして塩アメが広く愛されています。近年では昼食時に塩アメを配布している企業もあるほどです。

それから、よく行われているのがポスターで熱中症対策を呼びかけることです。最終的に水分を摂る、と言った行為は当人の意志によって行われるものですから、注意喚起はしつこくやっていくべきことです。

また、なによりも、そういった対策を根付かせるためには、熱中症対策をすることが当たり前だという空気をつくりださなければいけません。そのために多くの企業で毎年職場での危機意識を持たせるために、教育・指導を行っているのです。

それから、職場によってはエアコンの冷たい空気が効かない場所もあります。例えば広い工場や工事現場などです。そういう場所で働いている人が熱中症にならないために、普及してきているのが空調服とよばれるアイテムです。この服は簡単に言ってしまえば、小型の扇風機がついている服です。ファンが回って、外部の空気を服の内部に送り込み循環させると、暑さで出てきた汗を蒸発させるのです。汗が蒸発すれば、当然の事ながら体温が下がり涼しく感じます。気化した汗を取り込んだ空気はどこから出て行くのかというと、首元の隙間です。そのために空調服を着ている時には、出口となる隙間をふさがないようにネクタイは着用しないほうが良いのです。

空調服はエアコンを稼働させるのにくらべて、エネルギーを大量には使いません。それは地球環境に優しいということもいえます。企業にとっても空調服を導入することには、ただの熱中症対策だけではなく、多くのメリットがあるのです。

それから仕事内容を見直すケースもあります。高温多湿の現場で長時間の作業をしていると危険ですから、ある程度作業時間を短くしたり、水分補給をするための休憩を挟むようにするのです。
それでも万が一倒れることも考えられますから、熱中症の危険度を測ることができる計測器を用いることもあります。

こういった対策をとった結果、ある程度の効果を実感できた企業は少なくありません。
しかし注意しなければいけないのは、この夏に効果があったので次の夏も準備をしようと言う時、他の企業も動き出すので、出遅れてしまうと必要な商品が売り切れてしまうかもしれないことです。夏はかならず来るものですから、準備をするのであればある程度の余裕を持っておくことが最善です。

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